通常、在留資格(ビザ)の許可後に何か発生した場合は出入国在留管理局(以下、入管)への届出となります。しかし、特定技能の建設分野については国土交通省(以下、国交省)へも連絡が必要で、通常の入管への連絡以上の項目が必要とされています。

国交省への連絡が必要なタイミング

国交省へ連絡が必要なタイミングは以下の通りです。

  1. 外国人が入社したとき(受入報告)
  2. 申請内容(会社情報・雇用条件等)に変更があったとき(変更申請・変更届出)
  3. 外国人が退職・帰国したとき(退職報告・帰国報告)
  4. 会社倒産や外国人が行方不明になったときなど(継続不可事由発生報告書)

国交省への連絡方法

国交省への連絡は全てウェブからとなり、「外国人就労管理システム」という名称のウェブシステムから行います。

国土交通省の特定技能【建設分野】用ホームページにアクセス

インターネットで「特定技能 建設分野」と検索するか、下記URLをクリックして国交省の特定技能に関するページにアクセスしてください。

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk2_000118.html

外国人就労管理システムへアクセス

ページ内にある「~オンライン申請について~」のすぐ下に、申請画面のURLがあります。こちらをクリックすると、「外国人就労管理システム」がポップアップで開きます。ポップアップブロックされている場合は解除してください。

外国人就労管理システムにログイン

外国人就労管理システムが開きましたら、右下の「登録済みの方」からログインしてください。自社でビザ申請していない場合は、申請代行した行政書士等にログイン名・パスワードをご確認ください。

国交省へ連絡を実施

国交省へ連絡したい項目をクリックし、必要な項目を埋めて申請・届出・報告を行います。

内容によって項目が異なります。

  • 申請内容(会社情報・雇用条件等)に変更があったとき→変更申請・変更届出
  • 外国人が入社したとき→受入報告書
  • 外国人が退職→退職報告書
  • 外国人が帰国したとき→帰国報告
  • 会社倒産や外国人が行方不明になったときなど→継続不可事由発生報告書

外国人が入社したとき(受入報告書)

外国人が入社しましたら、1か月以内に受入報告書を提出しましょう。

準備物

  • 外国人の建設キャリアップカード(CCUSカード)のPDFまたはJPEGデータ
  • 外国人の在留カード(項目の確認するため)

必要項目

  • 在留カード番号
  • 在留期間満了年月日
  • CCUS技能者ID
  • 上陸年月日(入国した日。建設就労者受入事業等からの継続で在留資格切替えの場合、元の在留資格での入国日。)
  • 特定技能従事開始年月日

※上陸年月日については本人に確認しましょう。パスポートの入国スタンプを見るのが確実です。

注意!建設キャリアアップシステムへの登録は入社後すぐ行う

建設分野では特定技能外国人は必ず建設キャリアアップシステムに登録することになっています。上記の受入報告書で建設キャリアアップカード(CCUSカード)を提出しなければなりませんので、入社後すぐに建設キャリアアップシステムに登録しましょう。

申請内容に変更があったとき(変更申請・変更届出)

会社情報や雇用条件等に変更があった場合は、「変更申請」「変更届出」の両方を見て国交省へ連絡してください。

以下に、変更申請と変更届出の項目をざっくりですがまとめていますのでご参考にしてください。

※似たような項目はまとめて表示しています。

※2021年3月現在、変更があった際には都度、変更の申請・届出が必要とされていますが、今後、四半期に1回などに変更になる予定と国交省より伺っております。

変更申請の項目

  • 商号又は名称
  • 代表者または個人の氏名
  • 主たる営業所の住所
  • 登記事項証明書
  • 許可を受けている建設業
  • 建設業許可
  • 常勤職員数
  • 建設キャリアアップシステム事業者ID
  • 加入する建設業者団体
  • 過去5年間の建設業法に基づく監督処分の有無
  • 国内人材確保の取組
  • 特定技能外国人の受入予定期間、受入予定人数
  • 外国人建設就労者人数
  • 特定技能外国人の雇用条件
  • 従業員規則や賃金規定

変更届の項目

  • 電話・ファクス番号
  • メールアドレス
  • 担当者
  • 代理申請者
  • 安全衛生教育
  • 技能の向上を図るための方策
  • 特定技能外国人の建設キャリアアップシステム技能者ID

外国人が退職・帰国したとき(退職報告書・帰国報告書)

外国人が退職したときは「退職報告書」から退職報告をしてください。

外国人が帰国したときは「帰国報告書」から帰国報告をして下さい。

外国人が退職して帰国した場合は「退職報告書」「帰国報告書」の両方を報告してください。

会社倒産や外国人が行方不明になったときなど(継続不可事由発生報告書)

特定技能で外国人の雇用が継続できなくなった場合に「継続不可事由発生報告書」から報告してください。

具体的な項目は下記の通りです。

  • 倒産
  • 経営悪化
  • 不正行為認定
  • 実習認定の取消等
  • 行方不明
  • 特定技能所属機関と特定技能外国人の諸問題
  • その他

※「不正行為認定」や「実習認定の取消等」は、雇用側が特定技能で外国人雇用が法律上できなくなった状況です。