履歴書(その1)とは

帰化申請の提出書類の1つである「履歴書(その1)」は出生時から現在までの居住歴、学歴・職歴、身分関係を記入します。身分関係とは出生や結婚などです。生まれてから現在までの自分に関する出来事を全部書くイメージです。就職などで使用する履歴書とは別物ですね。引越しや転職、離婚、子供が多い方は書く量が増えて大変です。若い方は1枚で収まるかもしれませんが、歳を重ねる毎に人生の出来事は増えますので1枚では収まらない方も多くいます。その場合は同じ用紙を別に用意して記入します。

一方で「履歴書(その2)」という書類もありますが、そちらは出入国履歴、技能・資格、賞罰を記入します。

履歴書(その1)は正・副の2部提出しますが、自分で作成する書類ですのでコピーやプリントアウトしたものを2部提出しても大丈夫です。

また、書式(フォーマット)は法務局でもらえます。

履歴書(その1)の注意点

居住歴学歴・職歴身分関係の3系統の出来事を空白の期間が無いように時系列に並べて記入していきます。

ただし、過去の出来事ですので記憶を頼りに書くのは難しいです。そこで、公的書類等で確認しながら作成します。また、履歴書(その1)を書き始める前に、居住歴、学歴・職歴、身分関係毎に分けてまとめた方が間違いが少なくて済みますのでおすすめです。

また、帰化申請者が15歳未満の場合は履歴書(その1)は不要となっています。

履歴書(その1)のサンプルと書き方

003履歴書その1webのサムネイル

①氏名

現在の氏名をフルネームで記入します。帰化許可申請書に記入した氏名の通りに記入します。

②年月日

出来事があった年月日を記入します。西暦ではなく、昭和・平成のように日本の元号で記入します。

元号は頭文字だけに省略することも可能です(大正→大、昭和→昭、平成→平)。

日にちまで特定できない場合は「年」「月」まで記入し、「日」は空欄にします。

③居住関係

出生場所と、これまでの居住歴を全て記入します。

1行目

出生場所を記入することになっています。通常、日本で生まれた場合は出生届記載事項証明書を確認します。外国で生まれた場合は大使館・領事館等が発行する出生証明書等で確認します。

2行目以降

住所を記入していきます。閉鎖外国人登録原票や住民票で住所遍歴を確認しましょう。

また、住所の後ろにはその住所の最終日を括弧書きで記入します。例えば昭和60年4月1日に新しい場所に移り住んだ場合、「東京都港区赤坂20丁目1番地1号ツインタワー2022号室(60.3まで)」と記入します。次の行の年月日は昭和60年4月1日と引越し先の住所を記入することになります。

最後の住所(現住所)

現住所を書く場合は、住所の末尾に括弧書きで「(現在まで)」と記入します。

④学歴・職歴

学歴は小学校から記入します。

例:「府立〇〇学校入学」「〇〇大学〇〇学部入学」「同校卒業」「同校中退」

職歴は正社員だけでなく派遣、請負、アルバイト等も含めます。

また、担当職種や昇進、転職の場合は退職日も記入します。

  • 入社時:「〇〇会社勤務 営業担当」
  • 転職がある時:「〇〇会社勤務 営業担当(平成22年4月15日まで)」
  • 退職時:「前記会社退職」
  • 昇進:「第一営業部 課長」

現在お勤めの会社への入社時には、末尾に「(現在まで)」と入れます。昇進があった場合は最後の昇進時の末尾に「(現在まで)」と記入します。

現在勤務先の会社の入社日が不明な場合は、帰化申請の必要書類である「在勤および給与証明書」で確認できます。

⑤身分関係

身分関係は、帰化申請者本人に関する出来事をはじめ、配偶者・父母・子に関する出生や結婚、死亡について記入します。

出生:帰化申請人、子

帰化申請人本人の出生は1行目になります。「出生」とだけ記入します。

子供が生まれた時は「長男〇〇出生」「三女〇〇出生」と記入します。

結婚・離婚:帰化申請人、両親

結婚の日付は、結婚式の日ではなく婚姻届を提出した日です。配偶者の名前と国籍を記入します(例:「韓国人〇〇と結婚」)。

両親に関しては帰化申請人が生まれた後の出来事を記入します。

事実婚:帰化申請人

事実婚の相手の名前と国籍を記入します(例:「韓国人〇〇と事実婚」)。

死亡:配偶者、両親、子

「母死亡」「〇〇死亡」と記入します。