ビザの取得や更新であれば2週間〜3ヶ月程度で許可されますが、帰化申請はおおよそ10ヶ月と長丁場となります。早い方で6ヶ月、長い方だと1年程度かかるんです。

また、帰化申請に提出する書類には発行後3ヶ月以内や1ヶ月以内という期限が決められているものがありますので、スムーズに申請までこぎつけなければ取り直しということもあります。

帰化申請の条件を確認

まず、ざっくりでも構いませんのでご自身が帰化申請の条件を満たしているかを確認します。ご自身で判断がつかない場合は次のステップで確認しましょう。

普通帰化の場合の条件→

簡易帰化(特別永住者・日本人と結婚など)の場合の条件→

法務局に事前相談

予約の上、最寄りの法務局に相談に行きましょう。申請は住所地を管轄する法務局・支局となりますが、大阪であれば大阪法務局でも相談を受けてくれます。事前相談で必要書類を教えてもらえます。

また、下記資料を作成して事前相談時に提示すれば、のちの書類収集・作成が楽になります。最終的に帰化申請時には提出しなければならない情報ですので、早い段階で纏めておいたほうがいいです。

  • 家系図(祖父母まで)
  • 住所・学歴・就職履歴

※上記の情報は帰化申請時に提出する用のフォーマットがありますが、ここでは自作のもので大丈夫です。
※細かな年月日等は書類収集時に確認します。

書類収集・作成

法務局での事前相談で指示された書類を各役所で収集します。

必要書類についてはこちら

家族関係を証明する書類や身分を証明する書類は真っ先に収集しましょう。家族関係の書類は不足することが多く、不足すれば書類作成も滞ります。また、取り直しにも時間がかかりますので、特に本国側の書類は先に収集しましょう。

また、身分を証明する書類として閉鎖外国人登録原票というものがあります。これは平成24年7月以前まで運用されていた外国人の管理台帳で、これまでの届出情報を確認することができます。履歴書作成に役立ちますので日本在住歴が長い方は取り寄せるようにしましょう。

最後に収集するのは「在勤及び給与明細書」です。これは直近の収入情報を提示する必要があり、有効期限は1ヶ月です。

書類作成

収集した書類を元に、申請書類を作成して行きます。

作成書類は下記の通りです。

分類書類名備考
帰化許可申請書
親族の概要を記載した書面親族の概要
履歴を表す書面履歴書(その1)
履歴書(その2)
生計の概要を記載した書面生計の概要(その1)
生計の概要(その2)
在勤及び給与証明書
事業の概要を記載した書面事業の概要
帰化の動機書特別永住者は不要
自宅、勤務先、事業所付近の略図居宅附近の略図等(現住所)
居宅附近の略図等(前住所)過去3年以内分
勤務先附近の略図等(現勤務先)
勤務先附近の略図等(前勤務先)過去3年以内分
宣誓書申請時に法務局から提示

 

法務局でチェック

申請書を提出する前に法務局でチェックをしてもらいます。書類不足があれば指示してもらえます。

このステップを何度もされる方が多いように見受けられます。収集した書類を確認してみると情報不足が判明して別の書類を収集し直さないとならなかったり、書き方が間違っていたり。法務局は平日の日中しか開いていませんので、お仕事をされている方は大変です。有給のタイミングで訪問しようにも、気づいたら収集した書類の有効期限が切れていることもよくある話です。

法務局で帰化申請

予約の上、帰化を希望される方本人が帰化申請の書類一式を法務局に出向いて提出します。代理申請や郵送での申請はできません。また、ご家族で帰化申請する場合は皆さん揃って(15歳未満の場合は両親などの法定代理人)申請に行かなくてはなりません。

提出書類は2部用意します(コピー可)。また、提出せずに提示のみの書類も持参が必要です。
例:運転免許証、在留カード、パスポート、契約書など

帰化申請当日は法務局員と提出資料の確認作業と簡単な質問があります。

法務局での面接

帰化申請1〜3ヶ月後に法務局にて面接があります。申請書類の内容に基づいて質問がありますので、事前に申請書類一式を確認しておきましょう。

帰化申請の面接は緊張すると思いますが落ち着いてくださいね。また、少しでも良く見せようとされるかもしれませんが、嘘はご法度ですので正直に答えましょう。

また、面接時には日本語能力も確認されていますので、不安な方は小学校低学年レベルの日本語で結構ですので勉強しておきましょう。面接官が日本語能力に難ありと判断したら日本語テストがあります。

実地調査

法務局員が自宅・近隣訪問したり職場へ連絡をとったりします。特別永住者の方の場合は省略されるケースが多いようですが、何らかの確認はしていると考えてください。面接や実地調査で申請内容に虚偽がないか確認しているんです。また、調査中に申請者が外国人であることが第3者に知られる可能性があります。

帰化の許可連絡。法務局で「帰化者の身分証明書」をもらう

法務省で帰化申請が許可されれば官報に掲載されます。インターネット版官報で誰でも見ることができます。でも、いつ載るか分からないので気付かないですね。

ほとんどの方は法務局から連絡で知ることになると思います。官報掲載後1週間前後で法務局から来てくれと連絡がありますので、「帰化者の身分証明書」を貰ってください。

ただし、まだ終わりではありません。官報に告示された時点で日本人にはなれましたが、まだ必須の手続きが残っています!

また、「帰化者の身分証明書」と同時に「帰化後の手続き」がもらえます。今後の公的手続きについて説明が書いてあります。

在留カードの返却

帰化の日から14日以内に在留カードまたは特別永住者証明書を返却します。

  • 持参の場合:住居を管轄する入国管理局に「帰化者の身分証明書」の写しを添えて返却
  • 郵送の場合:東京入局管理局おだいば分室に「帰化者の身分証明書」の写しを添えて返却

期間内に返却しないと罰金に処せられる可能性がありますのでご注意ください。

市町村役場に帰化届を提出

日本人にはなりましたが、戸籍を持っていない状態ですので市役所で手続きをします。帰化の日から1ヶ月以内に手続きが必要です(官報に載った日から)。

手続き場所は帰化申請時に指定した本籍地または所在地の市役所です。「帰化者の身分証明書」を添えて帰化届を提出します。

また、期間内に手続きをしなければ過料に処せられることがありますのでご注意ください。

国籍選択の手続き(2重国籍になった方のみ)

帰化の日から2年以内に(20歳に達していない方は22歳に達するまでに)日本国籍を選択してください。手続き方法は下記のいずれかです。また、期限内に手続きをしなければ、せっかく日本人になったのに日本国籍を失う可能性があります。

①母国側で国籍放棄できる場合
母国の領事館/大使館などで国籍の離脱または放棄の手続きをした上で、本籍地または所在地の市役所に外国国籍喪失届を提出します。

②母国側で国籍放棄できない場合
本籍地または所在地の市役所に国籍選択届を提出します。その後、母国側で国籍放棄・離脱ができた場合には①と同じように外国国籍喪失届を提出します。

名義変更

帰化手続きが完了すれば、大量の名義変更が待っています。各種手続きで身分証明書として扱われる運転免許証や健康保険証は真っ先に手続きしましょう。

  • 運転免許書
  • 健康保険証
  • 厚生年金・国民年金
  • 銀行口座
  • クレジットカード
  • 登記関係(不動産登記・役員登記など)
  • 許認可     等