永住者ビザの要件は大別すると3つあります。

  • 素行善良要件
  • 独立生計要件
  • 国益適合要件

素行善良要件、独立生計要件は「足切り」要件とも言えます。犯罪者や日本の財政負担になる人を線引きして排除する要件です。一方の国益適合要件は日本への定着性や貢献度に基づいて「加点される(要件が緩くなる)」ことが多い要件です。

独立生計要件とは「お金」の要件です。ここで問われているのはある程度の収入があることです。お金持ちを優遇するための要件ではありません。

◆永住許可に関するガイドライン◆

独立生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
→日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。

◆独立生計要件の概要◆

  • 日本人/永住者の配偶者や子・難民認定者は独立生計要件免除
  • 年収300万以上が目安
  • 被扶養者が増えれば必要年収もUP

独立生計要件の対象者

独立生計要件について詳しく説明する前に、まずは対象外になる方を列挙します

  • 日本人の配偶者、またはその子供(実子・普通養子・特別養子)
  • 永住者/特別永住者の配偶者、またはその子供(実子・普通養子・特別養子)
  • 難民認定者

この3パターンに属される方は独立生計要件を問われないとされています。

つまり、独立生計要件は就労ビザ定住者ビザの一部の方が対象となる要件ということです。
※留学ビザ・技能実習ビザはそもそも永住者ビザへの切り替え対象外。

独立生計要件とは?生活保護はアウト?

生計とはお金のお話です。暮らしていくためのお金のことですね。
「独立」とあるのは、自力で生活できているという意味で「公共の負担になっていない」ということです。そのため、生活保護者は対象外となります。

独立生計要件は「日本国から生活保護等を受けず、一定以上のお金がある/稼げている」ことを求めていますので、就労ビザであれば一定以上の年収が必要です。定住者ビザの場合はもう少し総合的に判断される余地がありますが、非課税世帯であれば永住許可の可能性は下がります。

独立生計要件を満たす年収

明文化されているわけではありませんが、独立生計要件を満たすためには約300万円以上の年収がないと審査が厳しくなります。ただし、あくまで被扶養者がいないという前提となります。被扶養者がいる場合はその扶養分の年収が必要となります。また、定住者ビザで被扶養者の方は世帯で計算することになります。

就労ビザ・家族滞在ビザ・定住者ビザの方は直近3年分の収入状況を証明しなければなりません。その3年間の収入がいずれも300万円を超えていることを一応の目安と捉えてくださいね。

被扶養者が多い場合は要注意

被扶養者がいるということは、被扶養者の人数分の支出があるということですので、先ほど紹介した「約300万円」では足りなくなります。被扶養者が増えるほど必要年収は上がりますのでご注意ください。

被扶養者1人につき80万円前後で計算してみてください。3人家族で被扶養者が2人の場合だと460万円ですね。

特に海外にいる親族を扶養に入れられている方は要注意してください。必要な年収が増えるのはもちろんですが、「本当に被扶養者に該当する親族なのか」という不信感が審査側に芽生えますので、審査が不利に働く可能性が高くなります。

独立生計要件に関する提出資料

独立生計要件を満たしているかを証明するためには下記書類を提出します。いずれも永住許可申請に必須とされているものであり、最低限の書類です。状況に応じて他の書類を準備しなければなりません。

申請人又は申請人を扶養する方の職業を証明する次のいずれかの資料

(1)  会社勤務の場合→在職証明書
(2)  会社役員・自営業→確定申告書控えの写し、営業許可書の写し、履歴事項全部証明書

申請人又は申請人を扶養する方の住民税の課税証明書証明書及び納税証明書

※直近3年分(配偶者ビザ所持者は直近1年分)
※課税がない場合は非課税証明書となります。
※納税証明書は年間の総所得及び納税状況が記載されたものが必要です。

申請人又は申請人を扶養する方の資産を証明する次のいずれかの資料

(1)  預金通帳の写し
(2)  不動産の登記事項証明書

 

独立生計要件を満たせていないと思われる方へ

永住権は明確な基準が設けられているわけではなく、あくまで総合的に判断されます。「300万円」という金額を挙げてはいますが、法定された基準ではなくあくまでも目安です。

年収が300万円以下の方でも永住許可される場合もありますし、300万円以上でも不許可となる場合も。年収が低いのに高額の貯金ができる方もいれば、年収以上にお金を使う方もいますしね。

ですので、年収が低いからといって諦める必要はありません。総合的に判断してもらえるように審査側に訴えていけばいいのです。ただし、永住審査は書面ですので声を大にしたところで意味はありません。申請書・添付書類上で訴えていくことになります。

でも、なかなかご自身では難しいと思います。何せ経験が無い、もしくはほとんど無いハズですので。まずは一度、ビザを専門に扱っている行政書士等に相談してみてください。永住者ビザが取れるかをある程度判断してくれますし、申請代行を依頼すればご自身で作成するよりも許可率の高い申請書を作成してくれます。

おわりに

ご自身・またはご家族が永住ビザを取れる条件が揃っているかどうか分かりましたでしょうか。ビザを取得したときに書類集めや理由書作成に苦労した方もいると思いますが、永住ビザの審査は厳しいため、他のビザよりも取得するのは難しいです。

ご自身で調べて取得される方も大勢いらっしゃいますが、行政書士の専門家に依頼した場合と比べて許可率は圧倒的に低いです。条件は満たしているはずと思っても他の条件を見落としていたり、「条件を満たしていることの証明」が不十分だったり理由は様々です。審査側である入国管理局も一つ一つ親切に教えてはくれません。

永住ビザ取得に必要な永住許可申請は結果が出るまで半年前後かかります。不許可になってもすぐに再申請はできますが、審査期間を考えれば年に1、2回しか挑戦できません。また、その間にご自身の状況が変わってしまって永住ビザの条件を満たせなくなることもあり得ます。

確実に永住ビザを取得したい方は、ぜひ弊所までお問い合わせくださいね!ビザの専門家が永住権獲得のお手伝いをさせていただきます!