来日観光客の増加に伴い、都市部の接客業は外国人対応の面でも機会損失の面でも外国人人材の需要が高まっていますね。こうした背景の下、外国人留学生をターゲットにしたアルバイトや就職斡旋は非常に魅力的な市場だと思います。

統計の数字にも国の施策にも根拠があります。
2017年5月現在の外国人留学生(留学ビザ所持者)は267,042人、男女比率は半々で、男子が少し多い程度です。
2011年では16万人でしたので6年で約160%の増加です(出展:平成29年度外国人留学生在籍状況調査結果)。

そして、この外国人留学生の増加は国の施策の結果です。
日本政府は2008年に「留学生30万人計画」を打ち出しており、2020年までに30万人の外国人留学生数を増やす計画をしています。計画の意図は様々ですが、今後も政府主導で外国人留学生の受入れは拡大していく見込みです。

つまり、外国人留学生の市場は国の後押しがある成長市場とも言えます。

 

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外国人留学生のアルバイト・就職斡旋をする場合の注意点

外国人留学生が学生の間はアルバイトの紹介・斡旋が可能です。

後ほど詳しく説明しますが、以下の注意点を押さえておいてください。

  • 資格外活動許可を所持(アルバイトしてもいいよという許可)
  • 勤務時間:週28時間以内(長期休暇中は1日8時間以内)
  • 風俗営業関連は就労禁止

 

外国人留学生の就職斡旋は以下の点に注意する必要があります。

  • 外国人本人の学歴・専攻と就職先での仕事内容のマッチングができていること
  • 単純労働・肉体労働ではないこと
  • 就職先がすぐに倒産しそうにないこと

外国人留学生は就職時に就労ビザへの変更をしなければなりません。そして就労ビザには様々な条件があります。
上記3点はその条件の代表例ですが、他にも条件があります。

就労ビザを取れないと働くことができず、つまり就職できないということですので人材紹介業としては売上にならないということです。このビザを取れる・取れないの判断は難しいケースが多く、ビザを専門に扱う行政書士などとタッグを組んで仕事をされることをお勧めします。

また、外国人が不法就労をすると外国人本人はもちろんのこと、雇用主、さらには人材紹介会社も不法就労助長罪になる可能性があります。以下は外国人雇用・斡旋についての定められている不法就労助長罪の条文です。

不法就労助長罪の概要

  1. 事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者
  2. 外国人に不法就労活動をさせるために、これを自己の支配下に置いた者
  3. 業として、外国人に不法就労活動させる行為又は②の行為に関してあっせんする行為

→上記に該当した者には、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金

 

外国人留学生のマーケティングに役立つ統計情報

外国人留学生の統計情報をご紹介します。
いずれも平成29年度外国人留学生在籍状況調査結果に基づくものです。

 

国別ランキング

地域で見るとアジアがダントツで93.3%です。次に欧州の3.2%、北米の1.2%が続きます。
そして、国別を見てみましょう。トップ10までは全てアジアです(下表)。
中国がシェア40.2%と圧倒的になっています。ベトナムは近年急上昇中の国で、シェア23.1%です。ネパールも意外に多いですね。

また、韓国・台湾はベトナム・ネパールに押されて近年シェアを落としています。

国(地域)名 留学生数 構成比
1 中国 107,260人 40.2%
2 ベトナム 61,671人 23.1%
3 ネパール 21,500人 8.1%
4 韓国 15,740人 5.9%
5 台湾 8,947人 3.4%
6 スリランカ 6,607人 2.5%
7 インドネシア 5,495人 2.1%
8 ミャンマー 4,816人 1.8%
9 タイ 3,985人 1.5%
10 マレーシア 2,945人 1.1%
11 アメリカ合衆国 2,786人 1.0%

この統計からも、ターゲットはアジア圏、特に中国とベトナムですね。近年急速にシェアを拡大してきたことを考えれば、ベトナム・ネパールが狙い目と思います。

 

在学段階別 留学生数

下表は学校種別ごとの外国人留学生数です。
どの学校にも満遍なく在籍していますね。

国立 公立 私立
留学生数 構成比 留学生数 構成比 留学生数 構成比 留学生数
大学院 29,174 62.9% 1,909 4.1% 15,290 33.0% 46,373
大学(学部) 11,770 15.2% 1,836 2.4% 63,940 82.5% 77,546
短期大学 0 0.0% 16 0.8% 1,899 99.2% 1,915
高等専門学校 510 91.2% 0 0.0% 49 8.8% 559
専修学校(専門課程) 0 0.0% 18 0.0% 58,753 100.0% 58,771
準備教育課程 0 0.0% 0 0.0% 3,220 100.0% 3,220
日本語教育機関 0 0.0% 54 0.1% 78,604 99.9% 78,658
41,454 15.5% 3,833 1.4% 221,755 83.0% 267,042

ここで注目して欲しいのは、表には表れませんが、在籍する学校によって外国人留学生の日本語能力に差があるということです。
学歴が上にあがるほど、日本語を話せると思っていただいてOKです。
そう考えれば、在籍校の種別に応じて紹介する仕事も決まってくると思います。

 

地域別 外国人留学生数

外国人留学生は東京に集中しています。その数103,456人、シェア39%です!
近畿圏(三重県含む)で見ると、全国に対してシェア17%、大阪府・京都府・兵庫県に集中していることがわかります。

地方名 留学生数 構成比 都道府県 留学生数
近畿 45,526 17.0% 三重 1,208
滋賀 433
京都 11,219
大阪 21,683
兵庫 9,398
奈良 1,216
和歌山 369

京阪神でも東京に対して市場規模は半数以下ですが、十分な市場であることが確認できると思います。

 

外国人留学生のアルバイト斡旋業

外国人留学生の母数は多く、これからも増加する見込みです。また、外国人の方は特有の問題(言語・文化・ビザなど)を抱えており、人材紹介会社は採用する側・される側と密接にコンタクトを取る必要があります。そのため、外国人を扱う人材紹介は固有のノウハウや営業活動も必要ですので、後発組でも十分勝機があると思いますし、そもそも人材紹介業を生業とされる方そのものが足りていないとも思われます。

ここからは外国人留学生のアルバイト斡旋業をする場合の確認事項や注意点について解説していきます。

まず、在籍する学校によって注意が必要です。
大学生・大学院生であれば日本語能力に問題ない事が多いですが、日本語学校生などでは日本語での意思疎通が難しいこともあります。

また、不法就労にならないように雇用側に注意を促すとともに、留学生のビザの状況も確認する必要があります。

 

人材紹介会社が把握しておくべき内容

以下の3点について確認するようにしましょう。

  • 在籍学校の確認
  • 在留カードの確認(留学・資格外活動)
  • 日本語レベルを確認

 

在籍学校の確認

在籍する学校を確認しておくと、日本語能力についてある程度想定する事が可能です。大学生・大学院生なら日本語能力は高く、日本語学校生であれば低いだろうと相対的に考える事が可能です。

また、在籍する学校によって学生の不法就労する確率が変わります。実際に、ビザを審査する入国管理局側も学校によってランク付けしていますので、人材紹介会社としても自分を守るため、また直接のお客様である雇用主を守るためにも、ある程度は在籍学校の傾向は掴むようにしておいた方がいいと思います。

 

在留カードの確認

日本に住む外国人は、不法滞在を除いて全員所持しています。
在留カードは外国人専用の身分証明書で、以下のことが分かります。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍
  • 住所
  • 在留資格
  • 在留期間
  • 在留カードの有効期限
  • 顔写真
  • 就労制限の有無
  • 資格外活動許可の有無と概要

人材紹介会社は在留カードの両面のコピーまたは画像データを控えるようにしましょう。

また、特に確認すべき箇所は、おもて面の「在留資格」と裏面の「資格外活動許可欄」です。

サンプル画像の通りに表記されていれば問題ありません。
もし、在留資格が「留学」(留学ビザ所持ということ)以外であれば、就労できるビザなのか、就労できるビザとしても仕事内容に制限があるのかを確認する必要があります。
※配偶者ビザ、永住者ビザなど身分系のビザは就労制限はありません。詳しくはこちら。
※学校入学以前から日本に住んでいる学生や、親の都合で来日している学生は留学ビザではない可能性が高いです。

また、外国人の方はパスポートまたは在留カードの携帯義務がありますので、見せられないということはやましい事がない限りありえません。コピーなどではなく、必ず原本を確認しましょう。
無くしたと言われた場合は再発行させましょう。原本提示を拒む外国人は不法滞在者または不法就労を目論んでいると見なして紹介を拒んでもいいと思います。

 

日本語レベルを確認

在籍学校である程度の日本語能力を想定できますが、きちんと把握しておく方が雇用側へも紹介しやすいですし、雇用のミスマッチも防ぐことが可能になりやすくなります。

もっとも客観性の高い確認方法は日本語能力試験です。この試験を受けると日本語能力に応じてN1~N5の評価がされます。N1、N2であれば日本語でのコミュニケーションにほとんど問題無いということができ、大学生・大学院生はこのレベルです。一方で日本語学校生はN4、N5あたりとなります。

レベル 認定の目安
N1 日常的な場面で使われる日本語を理解することができる
N2 日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる
N3 日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる
N4 基本的な日本語を理解することができる
N5 基本的な日本語をある程度理解することができる

中国、韓国、台湾出身者は母国語で漢字に慣れていますので、読み書き能力が高い傾向にあります。

また、日本滞在歴の長い外国人(出生時・小学生・中学生・高校生の時から日本在住など)は日本語に問題ないことが多く、斡旋先にもそれを伝えれば安心してもらえます。

 

雇用主に伝えて欲しいこと

以下の3点については雇用主に伝えるようにしましょう。

  • 日本人ではないということ
  • 卒業後に雇用継続できない可能性
  • ハローワークに届出必要

 

日本人ではない

外国人の方は、言語の壁はもちろんのこと、文化・風習も日本人とは異なります。そのため、雇用側が当然期待することが叶わない場面がたくさんあります。

雇用主には、外国人に求めるだけでなく文化や考え方を理解に努めるよう促してくださいね。

 

卒業後の継続雇用できない可能性

アルバイトから正社員雇用もよくある話ですね。「学校卒業したら、そのままうちで働くか?」とおっしゃる社長さんもたくさんいらっしゃいます。

ただし、学校を卒業すると留学ビザから他のビザへ変更しなければならず、働くとなると就労ビザが必要です。

そして、就労ビザは仕事を選びます。
留学ビザ+資格外活動許可があれば仕事内容を選ばないのですが(風俗営業等を除く)、就労ビザはその種類によって仕事内容は決まっており、また学歴・専攻や実務経験と仕事内容のリンクが必要です。

つまり、アルバイトで賄われている多くの仕事は就労ビザに該当せず、そのため留学ビザから就労ビザへの変更ができずに雇えないということが起こるのです。ルバイトの正社員登用を検討されている雇用主に対しては特にお伝えするようにしてくださいね。誰も得しない結果を招く可能性が高いので…

 

ハローワークへの届出

外国人の方を雇用する場合、雇用保険の有無にかかわらずハローワークへの届出が必要となります。雇入れ、離職時にハローワークに所定の書式にて届出をします。

雇用保険適用の場合は雇用保険被保険者資格取得届を提出します。
雇用保険適用の場合は外国人雇用状況届出書を提出します。

届出を怠ったり虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金が科せられます(雇用対策法第38条第2項)。

また、注意点としては外交ビザ、公用ビザ、特別永住者については、雇用保険を適用しない場合は外国人雇用状況届出書の提出は不要です。特別永住者とは在日韓国人、在日朝鮮人等が所持するビザ(在留資格)です。

 

正社員登用の際にも商機あり

先ほど「卒業後の継続雇用できない可能性」という項目で触れましたが、卒業後も継続して雇用ができるようになれば商機となります。

外国人の方の正社員登用に関しては、仕事内容に関した就労ビザへの在留資格変更許可申請が必要ですが、ビザの要件に合わなければ許可されません。また、ビザを管轄する入管法(出入国管理及び難民認定法)は人事部にとっても馴染みの薄い法律で、例え外国人採用を多く経験していたとしてもビザ取得可否の判断は困難です。

そこで、ビザの専門家(行政書士等)に雇用主と橋渡しをするなどの商売も可能です。

また、外国人留学生の取得可能な就労ビザや仕事内容を予め把握しておけば、アルバイトからの正社員登用に積極的な採用主に対しては、初めから卒業後の正社員登用可能人材として紹介することも可能で、付加価値や売上単価の上昇にも寄与できるのではないでしょうか。

ただし、必ずビザの専門家と協業するようにしてください。慣れてくればパターン化し、ある程度はご自身で就労ビザ取得の可否判断ができるとは思いますが、その精度はどこまで高めることができるでしょうか。専門家でも判断を迷うケースも多々ありますし、専門家レベルになろうとすれば、行政書士などに転職を考えてもいいかもしれません。

 

外国人留学生の就職斡旋業

実は、外国人留学生の就職率はかなり低いです。下表は外国人留学生の卒業後の進路の統計を取ったものですが、なんと日本で就職した留学生は約30%しかいません。また、27年度の調査では、約60%の留学生が日本での就職を希望しています。

つまり、就職を希望しているのに就職できない留学生が全体の30%もいるんです。

 

◆外国人留学生の卒業後の進路(不明者2,039名を含まず)

日本で就職 海外で就職 進学 その他 合計
博士課程 534 785 75 1,360 2,754
19.4% 28.5% 2.7% 49.4% 100%
修士課程 3,205 1392 1673 3,104 9,374
34.2% 14.8% 17.9% 33.1% 100%
専門職学位課程 321 175 67 369 932
34.4% 18.7% 7.1% 39.6% 100%
大学(学部) 4,550 889 2089 3,358 10,886
41.8% 8.1% 19.2% 30.8% 100%
短期大学 221 26 129 73 449
49.2% 5.8% 28.8% 16.2% 100%
高等専門学校 17 7 129 13 166
10.2% 4.2% 77.7% 7.8% 100%
専修学校(専門課程) 5,532 652 8714 4,829 19,727
28.0% 3.3% 44.2% 24.5% 100%
準備教育課程 113 39 1872 247 2,271
5.0% 1.7% 82.4% 10.9% 100%
14,493 3965 14748 13,353 46,559
31.1% 8.5% 31.6% 28.7% 100%

※その他には就職活動中も含む
(出展:平成28年度外国人留学生進路状況・学位授与状況調査結果)

就職できない理由は、選考方法や雇用のミスマッチなどです。
選考方法で門前払いされる留学生はかなり多いです。ウェブテストやSPIなどは問題の難易度に加えて日本語読解力も必要で、外国人の方にとってはハードルが高いです。このように、選考方法そのものが日本人前提となっているので、就職の阻害要因となっています。

また、雇用のミスマッチは外国人留学生側・採用側の双方にあります。
外国人留学生の多くは、日本人と同じように大企業思考が強いです。グローバルな視点や母国への帰国後の就職に有利なように、世界的に有名な企業に入りたいという希望があります。彼らにはネームバリュー以外のメリットを求めるように誰かが仕向けなければなりません。

採用側にも理由があります。はグローバル人材を欲してはいますが、「英語が得意な日本人」「アジアに明るい日本人」を前提に採用活動をする傾向があります。日本人を前提にしているのは会社の運用枠に収まるからです。外国人特有の問題(言語・文化・ビザ)を避けてしまい、優秀な外国人人材の入社を拒んでしまっています。彼らには優秀な外国人の存在を教えてあげなくてはなりません。

このように、現状の日本の採用市場では外国人人材の受け入れ態勢が整っていません。
誰が整えることができるかというと、民間では人材紹介業であったり採用コンサルタント達だと思います。

ぜひ、この市場を狙ってみてはいかがでしょうか。

 

人材紹介会社が把握しておくべき内容

アルバイトの時にご紹介したものの他に3点追加しています。

  • 在籍学校の確認
  • 在留カードの確認(留学・資格外活動)
  • 日本語レベルを確認
  • 技術・人文知識・国際業務ビザについて
  • 学歴・学部・専攻の確認
  • 言語能力

 

技術・人文知識・国際業務ビザについて

技術・人文知識・国際業務ビザは就労ビザの一種です。そして、就職した留学生の約9割がこのビザへ変更することになります。つまり、最低でも技術・人文知識・国際業務ビザについてある程度理解をしておくことが、外国人留学生の就職斡旋には必要となります。

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技術・人文知識・国際業務ビザは、学生側には一定の学歴が要件となっています。
採用側には会社規模、事業の安定性が審査対象となっています。そして、双方には仕事内容と学歴・専攻内容のリンクを求めています

また、外国人留学生が就職した際に変更する就労ビザの種類はかなり限られ、基本的には下記のいずれかになります。

  • 技術・人文知識・国際業務ビザ
  • 技能ビザ
  • 研究ビザ
  • 教育ビザ

就労ビザはこれらの他にも多数ありますが、持っている方はあまりいませんので気にしなくても大丈夫です。

まずは技術・人文知識・国際業務ビザを中心に考え、このビザに該当しない場合に他の選択肢を考えてみましょう。

 

学歴・学部・専攻の確認 と、実務経験(学生時代のアルバイトを除く)の確認

学歴は非常に重要です。
まず、最高学歴が高校卒業だと技術・人文知識・国際業務ビザは取れません。
最低ラインは日本語学校を含めた専門学校です。大学卒業以上であれば、学歴・専攻に関係なく、通訳・翻訳・語学教師などの仕事に就くことができます。

また、これらの要件は最終学歴ではありません。ビザの審査では海外の学校も含めて判断されますので来日前にこれらの要件を満たしていれば問題ありません(ただし、海外の専門学校は除く)。

専攻の確認も必要があります。

先ほど紹介した通り就労ビザ取得には学生が満たさなくてはならない要件があり、それを事前に確認するのです。例えば、理系職種であれば理系科目を専攻している必要があります。SEになりたくても専攻科目がマーケティングではビザ取得は難しいです。

また、実務経験の確認も場合によって必要です。

学歴・専攻と職種のリンクが必要と説明してきましたが、実務経験が一定数あれば学歴・専攻と仕事内容が不一致でもOKです。ただし、実務経験10年(関連性のある科目履修期間も含むことが可能)必要です。国際業務関連(広報・宣伝・海外取引など)であれば実務経験3年です。
実務経験要件は10年または3年と長期になりますので、日本に来ている留学生があてはまるケースはほとんどありませんが、頭の片隅に留めておいてください。人材確保元を海外まで広げると、実務経験要件も検討の範疇に入ってきます。

 

言語能力

特に日本語です。日本語能力が高いことが最大のアピールポイントになりますし、足切りラインともなります。
採用側のほとんどは、日本語での意思疎通ができることを望んでいます。また、海外進出や経常的な海外取引をしている会社やインバウンド関連企業は、国籍にもこだわって外国人を採用します。そして、英語もできてほしいとも思っています。

日本語、母国語、英語が堪能であれば価値も高まりますし、三方良しの人材とも言えます。

 

雇用主に伝えて欲しいこと

以下の点については雇用主に伝えるようにしましょう。

  • 日本人ではないということ
  • 不法就労助長罪
  • 就労ビザには更新がある
  • 就労ビザが取れない限り働けない
  • ハローワークに届出必要

 

日本人ではないということ

アルバイトの斡旋でも紹介しましたので多くは説明しませんが、就労規則の見直しは必要になるかもしれません。文化や価値観が違いますので、今あるルールだと問題が生じる可能性があります。

また、日本人ではないからといって、外国人用の廉価な報酬体系を設けることはダメです。就労ビザでは、日本人と同等以上の報酬があることが要件の1つになっています。

 

就労ビザには更新がある&不法就労助長罪

就労ビザは取ったら終わりでなく、1年、3年などの周期で有効期限(在留期限)を迎えます。更新の際には再度審査がありますので、採用先には就労ビザと業務内容には齟齬がないように伝えてください。

特に、日本人と同じように安易に異動はしないように。異動先の業務が肉体労働や単純作業であれば不法就労助長罪にも問われる可能性があります。

 

就労ビザが取れない限り働けない

日本人採用とは異なり、雇用契約が就労の条件ではありません。ビザの取得が絶対条件です。4月入社であれば12月ごろまでに内定を出してすぐに在留資格変更許可申請をすれば間に合います。採用時期が遅いと期限までにビザ取得が難しくなりますので早めに採用するよう促しましょう。在留資格変更許可申請は通常、許可がでるまで1〜3ヶ月かかる申請です。一般的に4月入社ということで年度末は急いで処理してくれますが、3月に申請となると4月1日入社は難しいと考えてくださいね。

また、ビザは許可されるとは限りません。専攻と仕事内容のリンクが弱かったり、そもそも外国人留学生側に隠れた瑕疵(犯罪歴や身分詐称、アルバイトしすぎetc…)が発覚すれば許可される可能性はグッとさがります。

ビザ不許可のリスクはあらかじめ伝えるようにしましょう。

 

各機関へ届出

ハローワークへの届出はもちろんのこと、社会保険の加入も必要です。
基本的に日本人を雇用した場合と同じと考えてください。

ハローワークへは「外国人雇用状況の届出」も提出することになりますが、届出を怠った場合は30万円以下の罰金もあります。

 

商機:採用後の転職

外国人の方は企業に対する帰属意識が日本人よりも希薄です。そのため、就職斡旋した外国人の転職も相当数見込めます。一度就労のお世話をしていれば、就労ビザ取得に必要な情報も得ていますし、就労ビザ取得できる人材なのかというジャッジもすでに終わっていますよね?

さらには同じ職種であれば就労ビザの変更も不要ですので、転職におけるビザの問題も最小限に抑えることができます。積極的に転職を促すのは、採用いただいた企業に対して不義理ですが、外国人人材と細く長く繋がりを持ち続けることも転職という商機を掴むために必要ではないでしょうか。

 

おわりに

今回は、外国人留学生をターゲットにした人材紹介業について考察してみました。外国人留学生の母数は拡大傾向にあり、さらには日本の労働人口の減少に警鐘が鳴らされている現在、外国人の人材紹介は非常に有望な市場であると思います。

しかし、外国人の就労にはビザ(在留資格)の問題が付きまといますので、慎重にならなくてはなりません。許可ありきのビジネスになりますので、入管法の知識も要します。全ての案件に対して法律との整合生を確認しなければなりません。

弊所はこうしたビザ(在留資格)に特化した行政書士事務所で、なおかつ就労ビザに特化しています。まずはご相談ベースでも結構ですので、気軽にお問い合わせくださいね。